(前項からの続き)ようやく今回の旅のメインイベントである高知竜馬マラソン2025の記事。
そもそも、なんでわざわざ高知を選んだのか、はこれ。いわゆる「マラソン国盗り」(47都道府県の各マラソン大会に出場)にあたって、長らく空白の地であった四国に今回初上陸。四国4県回るにしても、アプローチしにくそうな所から先、ということで高知を選んだのだ。
今回の泊地も、ホテルの空きがないかあってもべらぼうに高かったのでAirB&B利用のコンドミニアムのような簡易宿所。他の宿泊客もほとんどマラソン出場者。ただ、いびきやらドア開閉時のロック解除電子音やらがうるさくて気になって、ほとんど眠れず。
今や主流となりつつある、ナンバーカードは事前郵送で、前日ないし当日の受付不要なので、荷物を預けるだけでよい形。高知城近くの城西公園がその荷物預け会場だったが、前日夜から降っていた雨のため地面がぬかるみと化しており、これはいただけなかった。なお、雨は運よく朝には上がっており、極端に寒くもなく曇りという上々の天候である。
トイレに並んでいる間に自撮りをSNSで披露、今回も前回に引き続きバナナの仮装である。頭の部分のすわりが悪かった課題点は、キャップをかぶることで改善を図った。
スタート前、各ブロックに整列するが、えらく狭い路地で、こんなとこから走れるのかと思っていたら、スタート時間が近づくと徐々に移動して表通りの広い道に出た。開会式の様子も何とか見える位置。
ゲストには、瀬古利彦氏、金哲彦氏、箱根駅伝で優勝した青学のメンバー、駐日ジョージア大使のティムラズ・レジャバ氏、いろいろあった広末涼子氏など結構豪華な面々。
9時にスタート。これまでキロ4:30ペースにこだわっていたが、結果を見てこれではまだ速すぎるとの判断に基づき、今回のペース設定はキロ4:45〜5:00程度と一段落とした。
程なくして前方にサブ3.5のペースランナーとその集団が見えてきた。無理せずじんわりと追いつく。しばらく集団に付いて走るが、ほんとにキロ5分きっかりか数秒切る程度のペース。確かにこれで間に合う計算ではあるが、最後まで「どイーブン」でこのペースを維持する必要がある。また、かなりの大人数の集団になっており、給水が取りにくい。というわけで、賭けではあるが、この集団より少しだけ前を走ることとした。
混雑からは解消され走りやすくなったのと、バナナの仮装で沿道からはたくさんの応援をもらえるのですこぶる快調。速くてもキロ4:45までという設定がドはまりして、中間点も楽々と通過。通過タイム1時間44分09秒は、目標のサブ3.5に対し50秒ほどの貯金。結構ギリギリではある。
沿道の景色は、非常にザックリ言うと、街なかから離れ、大きなアップダウンの橋を渡ると左手に海が見えるコースに差し掛かる。画像はそのあたり、桂浜付近。前方にゲストランナーとしても参加の金哲彦氏が見えてきて、えっ、開会式では目標サブ4言うてたのにめっちゃ速いですやん、と思ったが、並走するまでは追いつけず逆に差を開けられてまた見えなくなってしまった。
前回のフルマラソンでは25kmあたりから崩れ始めたが、今回はまだ行ける。
マラソンには2つの我慢がある、一つは、前半でもっと飛ばせるところだがペースを抑える我慢。この格言の一つはまさにクリアした。もう一つの我慢は、後半にしんどくなってペースを落としたくなるところを、落とさず維持する我慢。後半の課題をクリアできるかどうか。
30km通過、2時間27分50秒。キロ5分標準で見た場合、2分10秒の貯金。ここからはキロ5:00フラットでも大丈夫だ。キロ5を切れば貯金、オーバーすれば貯金食いつぶし。
32kmあたりで折り返し。仁淀川河口付近で、晴れていれば仁淀ブルーが堪能できるそうだが、残念ながら曇り空で灰色の景色。さすがにキロ5分を超えるラップも時折出てきた。35km通過、2時間53分12秒。それでもまだ2分48秒の貯金がある。すると、このあたりで背後から大きな集団が迫ってきた。何と、ここでサブ3.5のペースメーカー集団に追いつかれてしまったのだ。
ここは踏ん張りどころと集団に1kmか2kmほどは食らいつくが、依然としてこの集団はキロ5分を数秒切るペースを維持していたのだ。恐るべきイーブンペース。だが、これは数値上イーブンペースではあっても、心理的には後半にペースアップしているのと同然だ。生理的イーブンペースは、前半の方がやや早めで、後半は疲労で若干ペースが落ちることを見越して設定しなければならない。超長距離の練習不足だった我が身では、当然ながら後半にペースアップなどできるはずもなく、やがてこの集団から徐々に置いて行かれることとなった。
気持ちはここで切れてしまった。キロ5分オーバーを連発、下手すればキロ6分近くまでペースは落ちた。40km通過、3時間20分42秒。無念。それでも前回よりはだいぶタイムが向上しているので、あとはどれだけ削り込めるかに切り替え。
ゴール地点は街なかではなく、やや山間部にある運動公園のようなところで、そこへ向けてののぼりが続く。急坂と聞いていたが思ったほどではなく、ギリギリのペースでの戦いだったら、妙見山モードをかませて勝負できたかもしれない。
そこそこ無様ではない程度の走りで、ゴール。タイムは3時間34分18秒だった。ゴール後倒れ込んでいたら、地元の新聞記者が取材に来た。おそらくは全身仮装で走っているランナーの中では相当早くにゴールした部類なのだろう。地元紙には何らかの形で載っているかもしれないが、見ていないのでよくわからない。もし地元の方で記事を目にされ、偶然このページにも検索等でたどり着かれた方がおれば、はい私がその当人であります。
SPLIT LAP
Start-0 0:00:47
00-05k 0:25:00 24:13
05-10k 0:49:29 24:29
10-15k 1:14:04 24:35
15-20k 1:38:42 24:38
(HALF 1:44:09/1:50:09)
20-25k 2:02:59 24:17
25-30k 2:27:50 24:51
30-35k 2:53:12 25:22
35-40k 3:20:42 27:30
40-FIN 3:34:18 13:36
----------------------------
記録 3時間34分18秒 (ネットタイム3:33:31)
総合順位 727位/7129人中(年代別 146位/1689人中)
目標である3時間30分切りは達成できなかったので、満足とは言えないが、納得のレースではあった。前回の奈良マラソンよりは改善できたが、まだ足りないのは何か、がはっきりわかって、それが次に向けた課題である。往年のベストタイムからは程遠いが、それでもやはりフルマラソンのタイム向上を図るということは、ゲームとして非常に面白い。今少し、走り続けることとしよう。
レース後、会場近くにも温泉があってランナーは無料招待とのことだったが、行き方がよくわからず、あきらめて送迎バスに乗り早々と高知駅前へ。駅近くにあった銭湯で汗を流してちょっと疲労回復。
復路は高速バスで大阪方面へ。16時半ごろ高知を出て大阪梅田が21時過ぎの到着。やはり高知は遠い。
最近のコメント