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リニア・鉄道館

210722_01今夏の家族旅行第一弾で、一路愛知県方面に向かう。名神高速道路で渋滞にはまってだいぶ時間はロスしたが、新名神に分岐してからは順調に流れて伊勢湾道に入り、名港中央ICで降りるとすぐそこにはJR東海の誇る「リニア・鉄道館」がある。

着いたらもうお昼前だったので、先に昼食を済ませてしまおうと金城ふ頭駅のコンビニで弁当などを買い込んで、車を止めて食べられる場所を探してさまよったところ、港で働く人達用の福祉センターがあって、食堂はお休みなのだがテーブルやイスがありエアコンの利いた涼しい部屋でいただくことができた。その後金城ふ頭駐車場に車を置き、ちょっと歩いてからようやく館内に入ってみると、リニア・鉄道館でも持ち込んだ昼食を食べられるコーナーがあったことに気づくも後の祭。

210722_02さすがはJR東海だけあって、歴代の東海道新幹線車両がズラリで胸アツ。この後ろの方には在来線車両も多数並んでいた。子供らの客もそこそこいるが、何せ広い館内なので密にはなっていない。

210722_03施設名に「リニア」を入れるだけあって、リニアモーターカーをイチオシのフロアもあった。リニア新幹線に乗車体験ができる映像コーナーは、並べば入れるので体験。20名分ほどの新幹線的な座席があり、前方に基本前面展望を映すスクリーン、左右両脇には小窓が並び、車窓を映し出すモニターがある。

浮上前はタイヤで接地し走行しているので、ゴロゴロ振動があるが、浮上走行に移るとフッと振動が消え静寂に。まるで航空機の離陸と同じである。車窓はほとんどがトンネル内で、規則正しく並ぶ照明ランプがひたすら流れるのみ。対向列車のすれ違いも一瞬だ。

とまあ結構な体験はさせてもらったが、最速で2027年に品川ー名古屋開業予定のリニア中央新幹線は予定どおり行くのだろうか。静岡県での水源問題や、そもそもコロナ禍での旅客需要減少など、前途多難。

210722_04このほかリニアモーターカーの科学的原理を説明するコーナーもあり興味深かった。

実は自分も初めて知ったのだが、リニアで浮上するのは、車両床下ではなく、車両側面にある超伝導磁石と、ガイドレール両脇のコイルで電磁誘導により発生する磁力を用いているということだった。列車が左右どちらかに偏ると、近寄った側の磁石は反発する並びになるので、常に列車を真ん中に留めようとする力が働く。また、両脇のコイルは電気を通しているのではなく単なる導線なので、たとえ停電してもこの力は働くのだ。

一方で、ガイドレール両脇には、これとは別に推進力を与える用の電磁石も並んでおり、これは電気を通して、かつそのN極S極の入れ替えをコントロールすることで、車両側の磁石を前へ前へと引っ張ることとなる。まさに、従前の電車なら円周を回転するモーターをリニア(直線)へと置き換える所以である。

ちなみに、磁気浮上式高速列車を「リニアモーターカー」と呼ぶのは日本だけで、和製英語なので海外では通用しない。英語ではMaglev(マグレブ)と言う。

210722_05鉄道系博物館恒例の運転シミュレータもあったので並ぶ。新幹線用の運転シミュレータは事前予約が必要でこの日はとうに売り切れだったが、在来線の運転シミュレータは並べばできる仕組み。別途100円の料金が要る。

画面等見た感じでは、おそらく京都鉄道博物館にあったものと同じなのではないかと思われた。駅名や路線等は架空のもので、東海地域の適当な名前になっているが、ブレーキを掛けた際の減速具合、特に中低速域でのヌルヌル滑る感じ(電車でGOアーケードとの比較)は、まさに京都でも体験したものと同じだった。要するにオーバーラン気味。ランカーブを会得するにはやり込まないとつかめないが、やり込むほどのものでもないからねえ。

夕方頃に退館しようとしてもなかなか終わりにしてくれないジュニア達。博物館ショップでもお土産に買うものを決めるのに逡巡して次の行程に遅れが生じることとなった。ほかの旅行記は別項にて。

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