映画きかんしゃトーマス「走れ！世界のなかまたち」

この日は元々ラン仲間のBBQイベントに一家で参加予定だったのだが、2週連続の台風襲来で中止となってしまった。というわけで急遽代わりに入れた行事が、イオンシネマ茨木での、件の映画鑑賞。ロードショー開始が今年4月の映画なので、既に通常での上映スケジュールは終わっているっぽいが、なぜかこの日のこの映画だけ大人も子供も一律500円となっていた。外は雨だしさては家族連れで激混みかと思ったら、それほどでもなくあっさり当日の上映1時間前でもお好みの座席を予約できた。観るのは私と長男坊だけで、相方と次男坊（まだ10ヶ月では映画ムリ）はショッピングモールでお買いもの。

どうやらこの上映だけが子供向けの特別の配慮をしているようで、上映開始後も普段ほど真っ暗にはしない、音量も少し控えもめとの表示がされていた。

さて、今回の映画きかんしゃトーマス「走れ！世界のなかまたち」のあらすじを公式サイトからそのまま引用すると以下のとおり。

-------（ここから引用）-------
こんどの「映画 きかんしゃトーマス」は・・・
世界中のきかんしゃが大レース！！

メインランドに世界中の機関車たちが集まってグレート・レイルウェイ・ショーが開かれることを知ったトーマスは、なんとかしてレースに出たいと、トップハム・ハット卿にアピールします。

しかし、大きな機関車からは「大きくも、強くも、速くもないトーマスが、世界中の機関車に勝てるわけがない」と言われてしまいます。

ある日、ソドー島とメインランドを間違えて、レースに出る世界中の機関車たちがブレンダムの港に上陸。その中には、トーマスと同じ小型機関車でインドからやって来た女の子の機関車アシマもいました。初めて出会う機関車たちを見て、ますますレースに出たくなるトーマス。はたしてトーマスはレースに参加することができるのでしょうか？そして、いちばんになるのは…？

映画ならではの歌がいっぱい登場する『映画 きかんしゃトーマス 走れ！世界のなかまたち』。勝利のカギを握るのはいつだって友情！世界中の機関車たちが繰り広げる、ワクワクドキドキの大レース!!みんなも映画館に応援しに来てね！
-------（引用終わり）------

予告編動画

以降ネタバレ注意

これまた仔細に論じると言うよりも、三々五々に感想を述べる。

・きかんしゃトーマスの映画はテレビでもいくつか放映されているのを見て（子供の付き合いで一緒に見させられて）いるが、映画館では初。劇中歌はこれまでの映画でも多くあったが、レギュラー陣の声優がほぼオールキャストでの、まるでミュージカルのような歌の多さは初めて見るパターンかもしれない。
・主人公級の「アシマ」の声を渡辺直美が担当。この手のゲスト声優は、話題の人を連れてくるけど、うーん、いまいちね、ということがしばしばあるが、今回のキャスティングは見事。本業の声優にも引けを取らぬ演技力に、歌もうまい。さすが世界を駆けるエンターテイナーである。
・どうでもいい鉄道技術系ネタ。ゴードンを流線型に改造して高速化を図るのだが、元々のボディーはそのままでその周りを覆うだけだと、かえって重量増で不利じゃないかしら。空気抵抗低減はあるでしょうけど、せいぜい100km/h程度の世界の話でしょ？それより車体軽量化とかギア比の修正とか燃料のオクタン価（石炭にそんな概念はないようだが）の向上とかの方が効くような気がする。
・どうでもいい鉄道技術系ネタ（その２）。世界各地からの機関車が登場していたが、わが日本からの代表と思わしき機関車は全く見当たらなかった。ああ、そうか、日本の鉄道は狭軌だから走れないのね（※トーマスの時代観は、まだ新幹線は登場していない頃）。と、そこでさらに思い当たるのは、日本からソドー島にやってきた機関車ヒロ（モデルはD51）。あれも狭軌のはずなんだが…渡航時にゲージの幅を変えたのか。
・さらにどうでもいい社会ネタ。今回のレース会場は「メインランド」。国名は明示していないが、「イギリス本土」を指しているのは明らか。「世界各国」から出場してくるのに、イギリスの一部であるはずのソドー島からも代表が出てくるってどういうことかしら。これはサッカーと一緒で、発祥の地の特権で、イングランド、スコットランド、ウェールズは別々の国として扱われるのと同様ってところなのだろうか。
・子供向け映画なんで教訓とかを求める必要はないのだろうが、あえて挙げるならば、速い、パワーがある、美しい、それらだけじゃないそれぞれの持ち味が各々の機関車にあるので、自分は自分らしくすればいい、無理に変わろうなんてしなくていい、ということだろう。私も私なりに「役に立つ機関車」になりたいものだ。