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電力自由化を考える

今年2016年から、いよいよ電力小売りが完全自由化される。1月からは事前申し込みが始まり、早ければ4月からは新たな電力会社との契約をスタートすることが可能だ。ニュースでも時々取り上げられることも増えてきたが、ここで自分なりに調べて考えてみたところを述べておく。

そもそも「完全」自由化というのは、実はこれまでも段階的に電気使用量の多い利用者から自由化が進んでおり、既に使用量の6割は自由化になっていて、今回ようやく一般家庭も含む全ての電力小売りが自由化されるからそのように表現されているのである。次に、「自由化」というのは、これまで関西に住んでいれば関西電力からしか電力を買うことができなかったのが、その地域で電力提供をしている企業であればどこでも自由に選んで買うことができるようになることである。それによって競争が生まれ、価格が下がることが期待されている。

今でも有象無象の企業が電力小売りに名乗りを上げている。ただ、新たな契約先の企業の発電所が止まったら停電してしまうのではないか、という点が気がかりかもしれない。しかし、その心配はない。というのも、電力が供給される過程であらゆる発電源からの電力が一緒くたになるので、どこか一つの発電所が止まったからと言っても、停電になることはない。原発や水力発電のような相当巨大なところが止まると、多少の供給不安は出るかもしれないが、東日本大震災以降すべての原発が止まった状況下でも日本国中で停電になったということはなかったので、推して知るべしである。もちろん、発電ができなくなってしまった電力供給事業者は、他の事業者に肩代わりしてもらうことになるので、後日清算ということにはなるが、企業と一般家庭の契約料金には影響しない。肩代わりの代金が高ければ企業が損失を被るだけのことである。

もう一つ、新たな電力企業を選んだら、電線を引き直したり関電の解約をしたりといろいろ面倒があるのではないかという心配も考えられるが、これも不要だ。契約は新たな契約先に申込めば、元の契約先との解約等の作業はすべて企業側が行い、また電線も引き直す必要はない。まあ「スマートメーター」という高機能の電力計に取り換えた方が便利にはなるが、それも必須ということではない。

電力自由化の完全な最終形は、発電部門と送配電部門の完全分離である。これまで発電も送配電も東京電力や関西電力をはじめとする決められた企業が一手に引き受けていたのだが、発電は自由にできるようになり、送配電業者に一定の使用料を払えば(供給エリアが限定される場合もあるが)誰にでも電力を売れるようになる。これが電力自由化の基本形である。携帯電話の料金が安い会社で「MVNO」という形態(アンテナ網等は大手のキャリアのものを借りて、通信サービスのみを独自で提供するもの)があるが、これの電力版、とでもいえばイメージはつかめるだろうか。将来的には関電も、発電事業者としての関電と、送配電事業者としての関電に完全分離して別企業となる予定だ。

さて、ではどの企業を選べば電気料金が安くなるのだろうか。これは、綿密なシミュレーションをやってみないことには一概には言えない。各企業の料金体系が、使用量の多さや時間帯などによって様々に分かれているので、家庭ごとによっても得になる場合とならない場合が分かれるため、何の前提条件もなしに「ここがおすすめ」とは言えないのだ。逆に言うと、何も調べもせずに電気料金が安くなりますよと言って売り込んでくるようなところは、こちらの都合や条件を何も考えてくれてはいないことの証左なので、最初から眉唾で疑ってかかるべきである。なお、一般的にあてはまりそうなのは、使用量が多い家庭は乗り換えた方が安くなるケースが多いように思われる。ちなみにうちはむしろ平均よりも少なめの電気使用料なので、某大手エネルギー企業のシミュレーションを試してみたら、かえって料金が高くなるという結果だった。

加えて、一般家庭でまず気を付けるべきことは、電力自由化の勧誘を受けた場合でも、それが本当に実在のところかどうかを確かめることである。これについては、新電力供給事業者は経済産業省の登録制になっているので、その企業が載っているかをホームページで確認することをお勧めする。次に、先にも述べた通り本当に安くなるのかどうかをよく確認すること。安くします、代わりに長期間契約を拘束します、途中解約は高い違約金をいただきます、というような携帯電話・スマホで起きている問題と似たようなことも懸念される。また、セット販売も考えられる。電気料金は安くなっても、セットで買わされる商品や、契約させられるサービスのコストも合わせて検討しないと、安物買いの銭失いということになりかねない。また、勧誘をかけてくる企業がそれ本体ではなく、代理店などにやらせてくるケースも考えられるが、売らんがためだけの口八丁、しつこい、嘘っぱちのセールストークをしてくる悪質代理店がないとは言えないので要注意だ。あまりにひどい企業があれば、経済産業省(資源エネルギー庁)の窓口にチクってやることもありだろう。

いずれにしても、言われるがままに流されるのではなく、何が一番ベストなのかを自らよく検討することだ。なお、新電力企業を選ばなくても、従前通り関西電力から従来通りの電力料金で電気は供給されるので、何も変えないというのもあり得る選択肢である。

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