総選挙雑感2012
「近いうち解散」から、「自爆テロ解散」までいろいろ揶揄された2012年の衆議院総選挙からはや1週間、そろそろ自民党・安倍政権が登場という日程になってきた。ここらで感想を記しておくこととする。
郵政解散で小泉自民党が圧勝した2005年の衆院選、民主党が圧勝し政権交代となった2009年の衆院選、そして自民党がリベンジを果たした今回と、以前にも危惧したとおり、圧勝した党が次回選挙で惨敗するというシーソーゲームが続いている。圧勝はしたものの、国内外に問題山積で、すぐに景気がよくなるわけでもなく、参議院では優位を取れずねじれてしまい、にっちもさっちもいかなくなって衆院での数を頼りに強引に進めるので余計に反感を買う、そして次の衆院選では惨敗、と大まかには似たようなシナリオが繰り返されている。今回政権をとり返した自公は同じ轍を踏まないだけの知恵はつけただろうか。まずは来年の参議院選挙がその試金石となるのだろう。
そして惨敗した民主党、3年前は熱狂を持って迎えられ、今回は失望とともに退場となった。いざ政権を取ってはみたものの、歳出削減は図られず、事業仕分けなども結果的にはパフォーマンスのみで実利が伴わなかった。一番大きかったのは、脱官僚ということで官僚を全否定するやり方を続けたため、官僚にそっぽを向かれてしまい、官僚抜きで政策立案能力がないことが露呈してしまった。もっとも、自民党政権時代から、国会議員だけで政策立案などができるはずもなく、うまく官僚を使いこなしてきたのである。官僚をのさばらせてはいけないが、敵対しても事は進まない。その辺の下手さが民主党の行き詰った原因の一つだろう。
なお、今後注意すべきは、マスコミの報道内容である。どうやら、マスコミの報道は中立・公正などと信じてはならないようだ。特定の思想や方向性を仕向けたり、特定の人物や物事をつぶそうとしたりというのは日常茶飯事のようだ。報道内容を鵜呑みにせず、あらゆる方向から検証したうえで判断していくというスタンスで臨まなければならない。
その点、今回の選挙報道でテレ東系がやっていた番組は秀逸だった。従来からタブーとされていることも臆することなく取り上げ、各党代表者や当選者にも痛いところをえぐりだすような質問を突き付ける。こうした姿勢こそ本来のジャーナリズムが持つべきものではなかろうか。望むらくは、次回もこの取り組みが潰されずに続いていくことである。
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