金環日食2012
この日は日本の太平洋岸を中心に金環日食が見られる絶好の機会となった。肝心の天気は数日前になっても曇り時々晴れで信頼度の低い予報だったが、滅多にないチャンスということで午前中だけ仕事は休みを取った。朝起きてみると、大阪・高槻は晴れ。
今回の観測機材は、3年前の部分日食(トカラ列島、小笠原近海で皆既日食)の際に準備したものと同じ。児童用の日食グラスからフィルターだけ外して双眼鏡に貼り付ける。もう一つあるフィルターはデジカメに貼り付けてみた。前回の部分日食はべべ曇りでフィルターの出番はほとんどなかったが、今回は活躍できそうだ。
午前7時ぐらいで既に欠け始めている。幸いにして家の玄関を出てすぐの廊下が東向きで、東の空が開けているので鑑賞は楽々だ。双眼鏡の接眼部にデジカメを当てて撮ってみたが、やはり手で持っただけではかなりブレている。ちなみにフィルターを通して見た太陽は赤く見える。
さらに食が進んできて、もう少しで金環食に入りそうだ。デジカメの最大望遠で、セルフタイマーにしてシャッターボタンを押すときのブレがないように撮ってみたら比較的うまく撮れた。ふと外を見ると、夕方の時のように少し薄暗くなったような気がする。
午前7時25分頃、いよいよ第二接触、金環食に突入。隣近所の住人もそぞろ廊下に出てきて観察している。しかし彼らは単に太陽フィルターを通して見ているだけだから、双眼鏡で見ている自分とは倍率が違う。こちらが金環に入ったのを確認できても、彼らはそこからワンテンポ遅れて認識するので、ちょっとした優越感。
しかし間の悪いことにそのあたりから空に雲が湧いてきて、太陽を時折隠すようになった。晴れ間を狙ってデジカメで撮ってみたが、これまたブレブレ。赤い二重丸になってしまった。やはり肉眼で見た感覚をカメラで残すのは難しい。金環食の時間は1、2分ぐらいだっただろうか。また徐々に元の太陽に戻っていった。
このためだけに休むのはもったいないので、運転免許の更新手続きを行った。意外と時間がかかってしまい午後からの仕事にギリギリ間に合うという状況だった。
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