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住宅財形

最近、某金融機関からお知らせが届いた。十数年前から積み立てていた住宅財形貯蓄が、まもなく非課税限度枠を超えるという通知だった。思い起こせば就職して程なくの頃、具体的な計画も何もなかったが、とにかく貯蓄ということで始めた住宅財形。住宅の購入を条件に、550万円の限度額までは、それに付く利子について非課税となるといういわば持ち家促進のための誘導施策だ。

しかしながら、貯蓄を始めた頃は既に超低金利の時代になっており、500万円に付く利子なんぞ知れている。ましてやその利子への課税20%の額はごくわずか。たかだか数万円の税金免除を餌に、もはやかつてのような右肩上がりの資産価値上昇の望みがない不動産購入に飛びつく必要があるのだろうか。今のところその予定も意気もないので、取りあえず積立を中断する手続きをした。ちなみにこの中断ができるのも2年間までで、それを超えると税制優遇は受けられなくなる。それまでに積立を再開しないといけない。まあずいぶんとケッタイな制度である。

実はちょうど一年前頃に、住宅用の土地を購入しようかと検討していたことがあった。ところが東日本大震災で津波に流される家々を目の当たりにして、家を持つことのリスクを感じ、以来計画は白紙・無期延期となっている。

住宅については、持ち家か賃貸か、また一戸建てかマンションか、といういつまでも決定的な答えの出ない究極の選択がある。以前は、お金が貯まれば土地付きの一戸建て住宅を買うものだと漠然と思っていた。しかし、高度成長期が終わり、不動産バブルも崩壊して低成長が続き、しかも日本列島が地震の活動期に入ったこの時代に、持ち家が本当に唯一の正解なのか、正直わかならなくなってしまった。

まあとりあえずこれで2年弱は考える時間ができたので、じっくりと検討することにしよう。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

うちも去年限度枠いっぱいになる手前で
土地が見つかった!

まあでも定年後の年金で
死ぬまで家賃払いつづけられるんなら
賃貸でもいいんじゃない?

一戸建て持ち家を選んだのは
賃貸で不自由感じても手が出せないストレスがあったから
持ち家にして設計から維持管理まで色々自分で
手を加えたかったのと(ダンナそっちのけ)、
とりあえず土地があればたとえ価値は下がるとしても
2人の息子に何か遺してやれるし。
必要ないなら売って半分ずつとればいいし。
建物が古くなれば建て替えたらいいし。

よく賃貸と持ち家とでコスト比較してるけど、
持ち家の維持費は住人次第だし、
正直あんな概算はどちらを選んでも損しないと思わせるように
住宅業界がトントンになるよう試算してるだけやし。

自分がこれからどう生きて行きたいかで
決めたらええんちゃうか〜。
そのへんは奥さんときちんと話し合った上でね。

ちなみに引っ越してから花粉症の症状が
ほとんど出なくなった!
原因はわかんないけど(笑)
今年はマスクなしぃ♪

投稿: いもうと | 2012/03/20 22:06

かつて土地の値段は右肩上がりが当たり前だった頃は、無理して借金してでも土地付き住宅を買った方が、最終的に土地が残るので資産的には有利だったわけですが、今も果たしてそう言えるのかどうか…まあその代わり金利は低くなっているわけですが。

それと、かつての地理的状況はどうだったのかが土地を買う際の重要な要素として検討されてしかるべきなのに、そういう情報は全然表に出てきませんね。阪神大震災の結果を見ても、元の河川や湖など水面を埋め立てた土地は地震に弱いことが明らか。

それはさておき、そちらの新居を拝見できるのはいつになることやら

投稿: くりりん | 2012/03/24 15:52

私見を述べさせてもらうと、身も蓋もなくなるけど、一寸先は闇。
歩道やコンビニに車が突っ込んでくるのが当たり前の昨今。
どっかの国の人工衛星と称するものが落ちてくるほうが地震なんかより確率が高いんじゃないかと思うような時代です。

家族ってのは時とともに人数が変わります。1人が2人になり、もっと増えることもあれば減ることもあり、あるとき急に複数人と同居することになることもあります。
職場だって、自治体ですら倒産するのが冗談でない時代。定年まで今のところにいられる保証がある人なんていないのでは?

私の親も転勤族でしたが、定年前、バブルがはじける直前に東京都内に一戸建て購入しました。まだ両親とも健在ですけど、もし先に親が逝けば、負の財産にしかなってないんだろうな、と恐れております。


あと、申し訳ないけど、これは勉強不足、情報収集能力不足です。

>かつての地理的状況はどうだったのかが土地を買う際の重要な要素として検討されてしかるべきなのに、そういう情報は全然表に出てきませんね。

専門的になるので専門外の人にはわかりにくい、と言われれば、情報発信側のPRベタなのが悪いのかもしれませんが、けっこういろんな情報が、特に国関係のHPでしっかりネットでも公開されてます。

投稿: くまぼう | 2012/06/03 15:41

くまぼうさん:

発言趣旨の表現がうまくなくて恐縮です。もちろん、ハザードマップなど各種情報を各自治体等が公表していることは承知しています。ただ問題なのは、そうした情報が、普段いっぱい入ってくる不動産情報のチラシに一言も書かれていないってどうよ、ということです。

駅から徒歩何分、学校まで何mといった情報も大切ですが、もとこの土地は沼地だった、河川だったのを埋め立てたので地盤が緩いからちょっとお安くしていますといった情報は一切載りません。そうした情報は消費者自身で調べろ、調べずに買ったヤツがアホだということで片付けていいのか、という問題提起の趣旨で書きました。

まあ、こんなことを言い出せば、ちゃんとした地盤には既に昔から集落ができており、新興住宅地などは、それまでは家の建てられなかったようなところに仕方なく進出しているようなわけですから、大部分はろくなところではない、となってしまうので、結局は家を買うのってほんとにリスクだよなあと思い至る次第です。

投稿: くりりん | 2012/06/03 23:13

失礼しました。
くりりんにしちゃ おかしなこと書くな、とは思ったのですが。

>家を買うのってほんとにリスクだよなあ

家だけでなく、人生そのものがリスキィなのですから、結局は開き直りだよな、と思ってます。

投稿: くまぼう | 2012/06/04 21:07

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