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源氏物語 -千年の謎-

120121_g映画「源氏物語」-千年の謎-を観に行った。高槻のアレックスシネマで20時過ぎぐらいからの上映とはいえ、観客が10人足らずとはいくらゆったりしていてもだいぶ寂しい感じだ。

この映画は、あの紫式部が書いた古典「源氏物語」そのものを映画化したわけではなく、それを元にして高山由紀子が書いた小説「源氏物語 千年の謎」を映画化したもの、ということらしい。物語内部だけでなく、現実の世界とも交錯して、なぜ源氏物語が書かれたのかという謎に迫るというストーリーである。

物語での光源氏を生田斗真、現実世界の紫式部を中谷美紀、藤原道長を東山紀之が演じている。

(以下ネタバレ注意)

この話を要約するとこうだ。平安時代絶世の権力者・藤原道長は、その支配力を確実なものとするため、一条天皇に嫁がせた自らの娘・彰子に東宮(皇太子)を生ませることが目標であった。そのために、紫式部に命じて、天皇と娘が夢中になるような恋愛小説を書かせた。それが源氏物語であった、ということだ。

道長のもくろみは見事に当たった。天皇らは源氏物語にはまり、はやく続きが読みたいと待ち焦がれる。そしてついに彰子は男児を出産して、目標は達成された。こうした現実世界の流れと、源氏物語内部での世界が交互に展開していく。

ただ、目標は達成されたはずなのに、紫式部は物語を書くことをやめない。それどころか、物語は紫式部本人ですらコントロールできない何者かに突き動かされるように展開していく。この動きを怪しいと見切ったのが、あの陰陽師・安倍晴明だ。晴明はやがて物語の内部のはずなのにそこに現れて、その流れを断ち切ろうと画策する。この、物語の外部にいた者が、物語内に入り込んでいくという展開、どこかで見覚えがあるなと思ったら、まるでミヒャエルエンデの「ネバーエンディングストーリー」ではないか。

源氏物語の方では、とてもじゃないがすべてを書ききれるはずもなく、主だったところで桐壺、葵の上、夕顔、六条御息所が登場。というか他にどんな登場人物があったか、もうすっかり古典を習った頃を忘れてしまった。源氏は自らの寂しさを紛らわせるかのように様々な女性と、まあ有り体に言えばヤリまくるわけだが、そこで火が付いてしまった六条御息所は、その嫉妬心が生き霊となって夕顔や葵の上の命を奪っていく。あな恐ろしや。六条御息所を演じる初代なっちゃん(田中麗奈)が大変なことになっている。これは紫式部の感情が六条御息所に乗り移ったとしか思えない。

古典の源氏物語を忘れてしまっていたとしても十分楽しめる内容となっている。ストーリー以外にも、衣装が大変美しいこと、印象的な衣擦れの音、雅楽や舞などの芸術性も評価できるだろう。最後の終わり方が、あれっ、これでおしまいかよという感じだったが、長い物語なので仕方ないところか。まあ、自分の場合はとてもじゃないがあんな何人も相手にと言う甲斐性はないな。一人で十分。

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