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ますたに 【京都ラーメン紀行】

100307_1今日は昼からラーメン行脚。というよりも、営業時間の関係上、いつもの仕事帰りの時間帯では寄れない店なので、週末の昼に訪れることとした。今出川通りと白川通りの交差点、銀閣寺のすぐ近くで、今出川沿いの疏水北側にある中華そば「ますたに」。そもそも京都ラーメンというものの始祖ともいえる位置付けの歴史ある店なのだ。その割には、びっくりするほど平凡な、ぱっとしない店構えである。

店内はカウンターと奥の方にちょっとだけ座敷のテーブル席がある。12時15分前ぐらいに到着したが、ギリギリ空いていたカウンター席に滑り込み。注文しようとしたら、ちょっと待って下さいと言われた。どうも様子を見ていると大量に注文されても処理しきれないので、注文を受ける段階で時間調整をしている感じであった。厨房では白衣を着たオバチャンが何人か忙しく作業、奥に年輩の男性が一人。あれが店主だろうか。ようやく注文を聞かれる版が回ってきたので麺堅めで注文。

100307_2やがて出てきたラーメン、もちろん言うまでもなく背脂しょうゆの京都ラーメンである。ただ若干気になるのはどんぶり鉢の端がわずかに欠けていたり、鉢のスープ喫水線より上の部分にも背脂が飛び散っていて、見た目としては減点要素となりかねないところである。

さて、待ちかねたスープの味は、意外にも普通においしいと思った。というのも、これまでにたくさんの京都ラーメン進化系のラーメンを食べてきたから、その原点に位置づけられるものを食したところで、もはや珍しいとは感じない体になってしまったのだ。これまで普通のしょうゆラーメンしか食べていない人が初めてこれを食すれば、きっと衝撃を受けたであろう。だからこそこの味にインスパイアされて数々の京都ラーメンが拡がっていったわけなのだから。今や大河の流れとなった京都ラーメンは、遡っていってその源流に接してみると、拍子抜けするほどのわずかな岩清水の湧きだしであった、例えればこんなところである。

スープだけでだいぶ熱くなってしまったが、麺はごく標準的な薄く黄色がかったストレート麺。堅めで注文したが私的にはふつうに近いゆで上がりである。他にメンマ、チャーシューが入っているが、特筆するほどのものではなかった。やはりこのスープが革命的であったのだろう。ちなみにスープの持ち帰り購入もできるようで、隣の客は専用の容器を持って一緒に注文していた。

ラーメン(並) 600円

店を出る頃には一気に行列が出来始めていた。時間的に絶妙のタイミングで入れたようだ。逆に言うと12時頃ではかなりの行列を覚悟しなければならないだろう。

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