湯田温泉
2005年以来4年ぶりとなる防府読売マラソンに参加すべく、これまた久々に新幹線ひかりレールスターに乗って、新山口へ。ところが、降り立つ駅は防府ではなく、山口線にキハ47で揺られて湯田温泉駅へ。せっかく防府へ行くのだから、近くの温泉地に泊まらないと、というコンセプトである。
この湯田温泉、あまりよく知らなかったのだが、山口県内では有数の温泉街だそうで、白狐が温泉の在処を示したという伝説があるため、街のあちこちに白狐のモニュメントがある。湯田温泉駅の駅前広場に巨大な像があった。
宿の部屋に入れるにはまだ若干時間がかかるとのことで、近くにあった中原中也記念館を訪れる。この名前も、文学でちょっと聞いたことがある、ぐらいしか知らなかったのだが、ここ湯田温泉の出身だそうで、生家跡が記念館となっている。わずか30歳で夭逝してしまった天才詩人だそうだ。存命の頃はそれ程売れていたという訳ではなく、詩集を出すのにも資金が足らず苦労したそうだが、死後これ程有名になろうとは本人も思ってもみなかっただろう。有名にもならずに長生きするのと、夭逝してただし歴史にはその名を残すのと、どちらが幸せなのだろう。
さて、中原中也の他にも、異端の俳人・種田山頭火もこの地にゆかりがあるそうで、街の所々に句碑が設置されている。しかし、一つ見つけた句碑には、「ちん…(ピー以下自粛)も湧いてあふれる湯」と、とても放送には耐えられない句まで書かれていて、さすがは山頭火である。
今日泊まる温泉宿は、「湯別当 野原」という宿で、湯田温泉でも由緒ある宿の一つとのこと。温泉シリーズは最近ちょっとご無沙汰であったが、久々にテイスティングしてみた。
浴室は岩風呂と露天風呂が日によって男女入れ替えとなっており、岩風呂の方は浴室内にジャングルのように大きな木が茂っていた。たぶんゴムの木だと思う。露天の方は、狭い内湯が一つあり、ドアを開けた先が露天の浴槽。内湯に比べて露天の温度はややぬるい。お湯は無色透明無味無臭。pH9程度のアルカリ泉と聞いていたのだが、ヌルヌル感もない。確かに肌触りはよいと思うが、何も特徴のない湯であった。四要素の掲示は見あたらず。
更に、建物自体がかなり年季が入っているせいか、廊下が寒いし部屋の空調もなかなか効かず寒い。温暖な季節ならこれでも風情があっていいといえるかもしれないが、寒い冬はちょっとつらいものがある。
★★★☆☆ 湯量が多く湯温も高いらしいのでそれは評価できるが、他に加点要素に乏しく★3つどまり。
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