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いや~んなシナリオ

今日6/4で、中国の天安門事件から20年となる。あの当時はまだ高校生だったなぁ。

それ以降、中国で民主化はとんと進んでいないが、ここへきて国際情勢のあらゆるファクターに中国が絡んでいるということに思い至らざるを得ないので、つらつらと書き留めてみた。

まずはミサイル発射に続き核実験を強行し、国際社会で孤立を深める北朝鮮だが、この国がこれでも生きながらえているのは中国がバックにいるからだ。いくら日本が制裁を加えようが、中朝国境で物資がダダ漏れなので効果はないだろう。しかし中国は北朝鮮に結構メンツをつぶされるようなことをされている。先日の核実験もそうだろう。それでも北朝鮮を潰さないのは、北朝鮮が西側の手に落ちるのはもっと嫌なので渋々支えているのでは、という見解は先日の記事でも述べたところだ。

しかし、だ。中国にとって緩衝地帯、防波堤としての役割は別に金王朝である必要はないのだ。あまりにも中国の国益に傷つけるような勝手な振る舞いを金王朝が続けるとしたら、金王朝ではない中国の傀儡政権にすげ替えた方がまし、という算段が働く可能性も否定できない。もちろん、中国人民解放軍が単独で北朝鮮に侵攻するようなことがあれば中国への非難も免れ得ないが、今回の核実験等を契機に国際世論が北朝鮮許すまじ、という方向に結束し、さらには国連軍などという枠組みができた場合、実質は人民解放軍である「国連軍」が北朝鮮の民衆を圧制から解放する、というシナリオはあながち荒唐無稽とも言えないような気がしてきた。

もう一つ、最近の国際ニュースで気になるのは、ミャンマー軍事政権下でほとんどでっちあげとしか思えない容疑でさらに軟禁が続きそうな気配のアウンサンスーチー女史の話だ。この軍事政権もほとほと困った存在だが、これだけ国際世論の非難に晒されながらも永らえているのは、ここでもバックに中国が付いているからのようなのだ。

チベットでの人権弾圧も今でこそ関心が薄れてしまったが続いているのは事実であり、またかつてはカンボジアでポルポト政権を支援しており、この中国という国は、国益のためなら人権など微塵も考慮しないという傾向を見て取ることができよう。(但しカンボジアに関してはそれぞれの大国が自らの思惑で様々な勢力を支援したので中国だけが極悪というわけではないが)

北朝鮮のことで癇癪を起こしているような世論の雰囲気があるが、実はそれは小さな話で、本当にじっくりと注視しなければならないのは中国であるのではなかろうか。そして、未曾有の世界的不況を打破する鍵を握っているのも中国であるというのは実に皮肉な話である。

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