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北京オリンピック雑感

2008北京オリンピックもついに閉幕。感じたことを徒然に綴ってみた。

前回2004年のアテネと比べると、日本選手団はまるで先祖帰りしてしまったような低調な成果だった。いや、世界との実力差を考えれば実は妥当なところなのかもしれない。ただ、散見されたのが、前回アテネでは払拭されたかに見えたプレッシャーとの闘いに敗れ、体ガチガチ、口パクパク、みすみすミスの連発で自滅していくシーンであった。

偉そうなことを言える立場でないのは承知の上だが、100の実力を持っていても、本番で緊張して70%の力しか発揮できなかった選手は、80の実力しかなくてもそれを本番で100%発揮できた選手に負けてしまうのである。緊張して力が出せませんでした、だと?緊張するのは最初から十分予測できることではないか。想定外のことが起きて混乱して実力が発揮できなかったのならまだわかる。しかし、プレッシャーがかかる、緊張することは最初からわかりきっているのだから、備えることが必要だ。それも、旧来の根性や気合いといった非科学的な観念で対処するのではなく、科学的な根拠に基づいたプレッシャー・マネジメントを十分考慮に入れておくことが今後ますます必要だろう。

その点、異常ともいえる期待の重圧の中でも2種目2連覇を達成した水泳の北島選手や、柔道の石井選手は傑出していると思う。特に石井選手の場合は、一見ふざけた受け答えのように見えながら、プレッシャーを「笑い」に昇華させることでうまいこと受け流しているに違いない。彼は大阪出身、まさに大阪人の鑑である。

次に期待外れ金メダル級の野球。これは各所で既に何度も語られていることではあるが、用兵がまずかった。このような短期決戦では、いくら普段実力がある素晴らしい選手であっても、たまたまその日その場で調子が悪ければ、容赦なく切る「非情の采配」をしなければならなかったのに、それをしなかった。確かにペナントレースのような長期戦であれば、調子が悪くとも信頼して使ってもらえた選手は意気に感じオールトータルではチームに大きく貢献するのだろうが、今回は今日負けたら明日はないのである。星野氏が指導力に優れた監督であることに異論はないが、これまで何度もリーグ優勝を果たしながら、日本シリーズで一度も勝てていないということに注目すべきであろう。それにしても、プロ野球選手は普段あれだけ注目されながら試合をしているのに、ペナントレースでは余程緊張感なくプレーしているのだろうか。

最後にマラソン。故障者続出で勝負にすらならなかった。最近のマラソンでは、レース前に故障するかどうかの紙一重まで追い込んで練習するのが当たり前になっている。それでないと勝てないからだ。うまく表現できないのでカードゲームのブラックジャックを引き合いに出すと、合計数17や18でホールドしていたのでは勝負にならないのである。ともすれば19や20でも「もう1枚」と勝負に出るのである。しかし、ここで冷静になって考えてほしいのは、もしそこでもう1枚を勝負してバーストすれば、15や16でホールドした相手にすら勝てないということである。次の1枚のカードが、2とか3とかであると確実にわかっているのならば止めはしないが、わからないのならホールドする勇気をコーチ陣には持ってもらいたいものだ。なまじシドニー・アテネと連勝してしまったが故に、「成功体験」に囚われて視野が狭くはなっていないかが心配である。


おまけ

「あっ、人が出てきた、ハプニングだ!ハプニングだ!」
「FREE TIBET!!!」
(ピー)

というシーンを秘かに期待していたのだが、共産党政権は全力で抑え込んだもよう。ちなみに、1964年の東京オリンピックではこのように妨害に遭うような気配とかはなかったのだろうか。もしなかったとすれば、同じ様な戦後復興・発展を遂げつつも、そこが日本と中国の違うところ。

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コメント

5秒遅れの中継で不測の事態に備えたのでしょう。
成果が見られなくて残念。

投稿: まほろん | 2008/08/27 07:40

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